老後の生活設計において公的年金の受給開始時期を選択することは重要な決断です。その中で、「繰り下げ受給」は年金額を増やす効果的な方法として注目されています。この記事では、繰り下げ受給の仕組みやメリット、注意点について詳しく解説します。
私が勉強して一番印象に残ったのが年金に関する話だったので、年金に関するブログをいくつかアップしました~。
繰り下げ受給とは?
繰り下げ受給とは、老齢基礎年金・老齢厚生年金の受給開始年齢を65歳以降に遅らせることで年金額を増やせる制度です。どちらか一方のみを繰り下げすることも可能です。ここが繰り上げ受給との違いで、過去問によく出てました!
増額率
受給開始を1か月遅らせるごとに0.7%増額されます(1年間で8.4%増額)。最大75歳まで繰り下げ可能で、この場合、最大42%の増額が適用されます。
具体的な増額の例
- 70歳から受給する場合(5年遅らせる)
増額率:0.7% × 60か月 = 42%の増額
例)月額65,000円 → 繰り下げ後92,300円 - 67歳から受給する場合(2年遅らせる)
増額率:0.7% × 24か月 = 16.8%の増額
例)月額65,000円 → 繰り下げ後75,920円
メリット
1. 年金額が増える
受給開始を遅らせることで、月々の年金額が増額されるため、老後の生活費に余裕が生まれます。
2. 長寿リスクへの備え
繰り下げ受給は長生きするほど総受給額が増える仕組みのため、長寿リスクをカバーできます。
3. 安定した収入源の確保
投資や貯蓄に比べて、安定的で計算可能な収入を得られるのが魅力です。
デメリットと注意点
1. 受給開始が遅れるリスク
繰り下げ期間中に不慮の事故や病気が発生すると、受給前に亡くなる可能性があります。
2. 所得税や社会保険料への影響
年金額が増えることで、課税所得が増加し、結果的に税負担が増える場合があります。しかし、年金をもらっていない期間もあるので、総合的にみても増える量はわずかといえるでしょう。
3. 生活費の確保が必要
繰り下げ期間中の生活費を自分で補填する必要があるため、貯蓄や他の収入源が不可欠です。
その他
選択のポイント
- 健康状態を考慮する
長寿が期待できる場合、繰り下げ受給は有効な選択肢となります。 - 他の収入源を確認
年金以外の収入源(退職金、貯蓄)が十分であるかを検討しましょう。 - ライフプランに基づく計画
将来の支出計画や家族構成を考慮しながら判断しましょう。
手続き方法
必要書類
- 年金手帳または基礎年金番号通知書
- 繰り下げ受給を希望する申請書
申請場所
最寄りの年金事務所またはオンラインで手続きが可能です。
まとめ
繰り下げ受給は、老後の生活をより充実させる選択肢の一つです。特に、長寿が予想される方や十分な貯蓄を持つ方にとって、増額された年金は大きな安心感を提供します。ただし、受給開始の遅れによるリスクや税負担の増加にも注意が必要です。
私は、将来健康で長生きできそうだったらこの制度を使用する予定です(⌒∇⌒)
公式ページを参考にしつつ、家計や健康状態を考慮して賢く選択しましょう!
繰り下げ受給について詳しくはこちら(日本年金機構公式ページ)